顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE) で精子を取り出すことができる男性はいる

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男性の精子を取り出すための手術 【顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE)】

妊活中の女性:トモコ

(ノ≧▽≦)ノ

「肉眼では見えない精子を顕微鏡で探しながら精巣から精子を取り出すなんてほとんど神業だね」

妊活中の男性:ジロー

(‘・c_・`)ゞ

「本当だよね。どれだけ器用な医者だと感心するよ」

妊活中の女性:トモコ

(ノ≧▽≦)ノ

「そこまでして、やっぱり赤ちゃんがほしいだね」

妊活中の男性:ジロー

(‘・c_・`)ゞ

「でも、肝心なのはそれまでして採取できた精子でも受精・妊娠・出産しないといけないからね」

妊活中の女性:トモコ

(ノ≧▽≦)ノ

「そう思えば、不妊治療って大変だね」

顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE) ってどんな手術なの?

顕微鏡で実験

 

顕微鏡下精巣精子採取術は、一般的に「MD-TESE」と言われます。
(Microdissection Testicular Sperm Extraction)

 

世界的には「Micro TESE」と言われていますが同じ手術を意味しています。

 

精巣の中にはとても細い精細管が1,000本以上ありますが、ここで精子が作られています。
その精細管を顕微鏡で探すのがMD-TESEです。

 

本来、精液検査が正常の値で問題がない場合は、どの精細管でも精子は作られているのですが、造精機能が低下した男性はすべての精細管で精子が作られているとは限りません。

 

手術は必ず、全身麻酔で行われます。
陰嚢を切開して、精巣を取り出して行うからです。

 

精巣の殻である白膜を切開して顕微鏡を使って精細管の中にいる精子を探します。

 

そもそも、精子がいる精細管には2つの特徴があります。

 

  • 形は太く蛇行している
  • 色は白く濁っている

 

採取する精細管は10mg〜100mgです。
その精細管から胚培養士(エンブリオロジスト)が探し出します。

 

もちろん、切開した精巣は血管がつながったままもとにもどすので心配ありません。

 

手術にかかる時間は30分〜2時間。
とても集中力がいる作業なので、長時間はできないとされています。

 

 

顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE) の利点

 

MD-TESETESEに比べて優れている点は以下のようなことが挙げられます。

 

  • 精子回収率が高い
  • 採取する組織量が少なくて済む
  • 男性ホルモンの低下を防げる
  • 切開を抑えることで血流障害の危険性が減る

どんな男性不妊患者に顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE) は有効なの?

顕微鏡で受精させる

 

主に【非閉塞性無精子症】の男性不妊の患者に行う手術です。

 

MD-TESEで丁寧に精細管の中で精子を探すと、なんと40%以上の確率で精子を探し出すことができます。

 

 

以上のような原因で悩んでいる男性不妊患者にとって、子供を授かる希望が持てるようになりました。


顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE)の理想と現実

顕微鏡で見る精液

 

日本でMD-TESEが取り入れられたのは2000年頃からです。

 

そのため、日本でこの手術ができる医者はほんの数名しかいません。

 

その結果、多くの男性が県外からこられるため、術後の様態には十分な安静をとって帰っていただくことになります。

 

まだまだ、若手が育っていない人材不足も課題の1つですが、医者の認識不足も問題です。

 

 

不妊治療と言えば産婦人科であるという認識

 

不妊治療で一番お世話になるのは産婦人科でしょうが、男性不妊の専門医は泌尿器科になります。

 

しかも、男性不妊を専門とする泌尿器科の医者も少ないので【非閉塞性無精子症】の場合は、絶対に子供を持てないと判断してしまうこともあります。

 

 

顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE) にかかる費用

 

入院費もかかるので、40万円〜50万円程度の費用がかかります。


顕微鏡下精巣精子採取術 (MD-TESE) では凍結精子を使う日本独自の理由

精子の冷凍保存

 

体外受精にしても顕微授精にしても採取したばかりの新鮮な精子を使うより、一度精子を凍結させて女性に移植させる『凍結胚移植 (FET)』が受精率はあがります。

 

しかし、この条件はMD-TESEの手術で取り出した精子には当てはまりません。

 

そのため、アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなどの国々では男性のMD-TESEと女性からの採卵は必ず同時に行われます。

 

しかし、日本ではほとんどの場合は『凍結胚移植 (FET)』です。

 

それはなぜなのでしょうか?

 

 

日本には精子バンクの制度がない

 

アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなどの国では精子バンクの制度があります。

 

もし、男性のMD-TESEで精巣から精子が採取できない場合は精子バンクを利用するからです。

 

MD-TESEの精子回収率が高ければ奥さんと相談して、同時に移植するために準備をしたいところです。

 

しかし、MD-TESEによる精子回収率は約40%と決して高くありません。

 

そのため、もし精子が見つからなかった場合、女性の採卵が無駄に終わってしまうからです。

 

 

産婦人科と男性不妊専門医の連携

 

日本にはまだ、男性不妊を専門としている泌尿器科の医師は少ないのが現状です。

 

そのため、女性の採卵する日を少しは変えることもできますが、大幅に変更することはできません。

 

そのため、男性のMD-TESEを行える医者が限られているため、医者の日程と女性の採卵する日程を合わせること自体が難しいのです。


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